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Sep 27th, 2019

中古マンションをフルリノベーションした自宅
住みはじめてもうすぐ10年になります

10年ひと昔…確かに様々な時間を過ごしてきました
コーヒーをこぼしたシミ
重いものを落とした凹み
その都度慌てて、ちょっと落ち込み、手当した過程
そんな傷や思いをひっくるめて、風合いは増していくようです
その感じが掴めてきた今日この頃
時間の経過と共に、よりリラックスして過ごしています

建物が長い年月をかけて醸し出す空気感
多くの人がいい味と表現する質感
いい味になるまでの過程は、大切に扱われてきた日々の積み重ね
そこにはたっぷりの愛情が染み込んでいます
“良いものを長く使う"とは
長く使いたいから大事に扱うという事ではないかな
愛情のある立ち居振る舞いは、周囲に心地よく伝わります

エイジング加工なる言葉があるほど一足飛びに手に入る質感
ありとあらゆるものが商品として購入出来る世の中
あるものの中から選ぶのは難しくない
息子には無いものを選ぶ選択肢があることを知っていてほしい

時々息子と一緒に図書館でウルトラマンのDVDをみます
どれも40年以上前に作られた年代物
CGやアニメーションはなく特撮というのかな?の映像
内容も唐突だったり、子ども番組なのに子どもには分かりにくい表現もある
販売促進用の派手な変身シーンもない
でもね、息子の様子を見てるとそんなの関係ないみたい
ドキドキしながら一心に見守る
きっと40年前の子どもたちも同じように画面に釘付けになっていたんだろうなー
不親切でも、粗削りでも、そこには'驚かせてやりたい’‘楽しませてやりたい'が純粋に詰まっている
ヘンテコな怪獣にも愛情を感じる
いい時代だなぁ

あの頃は良かった…じゃないけど、建築業界でも同じこと
早い、安い、手間いらずの既製品が普及する以前の建物は、隣り合う塀、庇、窓、どこも同じでない
ひとつひとつ"作る"のが当たり前の時代
職人さんそれぞれの手仕事
年月を経た今も、やはりそこが愛らしい

理科室にあったタネなし果物のポスター写真
幼心に、こんなスイカがあればもっと早く沢山食べられるのに…とウキウキしながら想像したものです
研究者さん頑張って!と、願った幼き日
それが今やタネなし果物は近所のスーパーで手に入る存在
とっても手軽で食べやすい
でもね、それはタネをよける煩わしさを知っていてこその喜び
「タネなし最高〜!」とヘラヘラ笑いあって食べたいな

過程があるから、新しい展開がある
それがどんどん繋がっていくんだね
そうそう、最近の私といえば
普段通りにお茶碗を構えたら、あらら…ごはん粒にピントが合ってないじゃない
何度見たって同じ、少し離すと見えてくる
えーっ何で〜!とごはん粒に訴えてみるも反応なし
いつも通りの夕飯時、老眼を直視した衝撃的瞬間でした…
寂しすぎるーと嘆いたお米との関係もまだまだ序の口
もともと視力がいい分、加速度的に不便さに直面している毎日です

これもまた過程
年齢を重ねいい味を出す途中過程
いたわり、補いながら、楽しんで行きまっしょい!
 
text by わきもとえつこ

視点を変えながら目を凝らしてみれば…

Jun 22nd, 2019

‘ひっつき虫(草)、君はこうやってズボンにひっついていたのか 
あらっ、そこの三角君もひっつき虫なの?
'つぼみって剥いてみるとやっぱり中には花が待機してるのねー
'カメムシってこんなにカッコいいフォルムだったんだ

長らく雑草とひとくくりに呼んできた植物
近寄らずに目をそらしてきた虫、爬虫類
4歳の息子に視点を合わせて目を凝らせば、その一つ一つの面白さに驚かされます

私のズボンのポケット
右を探ればガサガサ
左にはじゃりじゃり
中身を机の上に掴み出すと、砂まじりの草花、枝、種、石、羽、輪ゴム、ネジ、何かの蓋?
これ、息子がその日色々な場所で収穫した品々です

幼稚園のお迎えでは、顔を見合せるなりまず収穫物の受け渡し
彼のポケットに入りきらず下駄箱に並べていた品々を私のポケットに預かります
時には、園で出されたおやつのかけらを残しておいてくれて、収穫物のいっぱい入ったポケットから大事そうに出してきてくれることも
“それホントに食べ物?と物体を見て戸惑いながらも、喜んでパクッといただきます
'食べさせたい'という気持ちがしっかり伝わる、まっすぐ届く
大事な事は何か、いつも直球で気付かされます

落ち葉1枚を取り合って喧嘩になる子供たち
喧嘩仲裁のため、代わりになるものはないかと大人も必死
落ち葉が一瞬にして宝物に変わります
どこにでもあるような葉っぱ、石ころ
だけど…確かに同じものはひとつとない一点もの
自分が見出した価値
泣いて怒って奪ってでも欲しいもの
揺ぎない姿勢には周りを動かす力がある
見習わないとなぁ…

大切に持って帰った収穫物がその後どうなっているかというと
一部は家に飾りつつ、ほとんどはベランダに置いてある缶に放り込まれてそのまま
家に持って帰ればそれで満足な様子で、それまでの執着がウソのようにあっさりと手放してしまいます
持って帰ってどう使う?何になる?と、大人はつい意味を求めたくなるけれど持って帰れば安心
彼にとってこの家が拠点だって事
それだけで十分すぎる答えなんだな

収穫は毎日の事なので、洗濯前のポケット確認は怠りませんが、おっと‼︎後ろポケットはノーマークだった…と洗濯後にギョッとすることも…
まぁその後何だか笑えるから幸せなことです
草っ原に広がるピーピー豆、剥いてみると美味しそうだね~食べてみようか

少し前まではなかった展開
もっと自由に
もっとリラックスして
答えが広がるって面白いもんだね
 
text by わきもとえつこ 

あわよくば、君の記憶の片隅に…

Jan 14th, 2019

姪っ子が3人おりまして、うまい具合に誕生日が約4ヶ月サイクルで巡ってきます
彼女たちが生まれて以来、私の一方的な製作欲と使命感を持って、毎回誕生日プレゼントを手作りしています
それは工作だったり、手芸だったり、映像だったり
 
三人三様、好みもそれぞれ
くすっと笑うツボも違う
それに、毎回一つ歳を重ねるごとにツボの位置も変化する
『今年の彼女に届くものは?』と自分に課して、誕生日が近づくと夜な夜な構想がはじまります
 
届けたいものを閃いたら、もうまっしぐら
できる範囲で考えないから、初挑戦もしばしば
とはいえ、作るからには完成度を高めたい!と、試作・調整も欠かせません
縁のなかった裁縫にだって、果敢に挑戦
見よう見まねの自己流で、型紙を設計してフォーマルワンピースが縫えるまでに!
 
1番年上の姪は今年成人式を迎え、私の誕生日製作も20年目となりました
更に4年前からは息子の誕生日も加わって、サイクルもよりタイトになっています
 
息子に贈るプレゼントについては夫と相談
今更ながら誕生日プレゼント作りを何故やってるのか?を考える機会にもなりました
それまではね、作りたいから作ってたんです
何故作りたいかなんて考えもしなかった(笑)
単独で動く事と、2人で動く事の違い
やりたいなら相手を説得する必要がある
まずは自分自身の想いを整理
とっても苦手ながらも💧言葉にする大切さ
だからクリアになることがある
 
手作りってちょっと重いよな…とか、普段は色々考えすぎて結局動けないタイプ
相手が姪をいいことに、一方的に愛を届けています
分かったのは、結局自分のために作っているということ
おめでとうを祝って動いた時間を、自分自身が実感したい、覚えていたい
あわよくば、君の記憶の片隅にも残ればいいな
 
姪なら、欲しいものを贈るのは私の役割ではないと割り切れるものの、息子となると悩みます
基本的にオモチャを買い与えないと決めている分、お誕生日くらいは友達が持っているようなオモチャも欲しいだろうなぁ〜と、心も揺らぐ
ジレンマを持ちつつ話し合った結果、やはり誕生日は手作りの品を贈る事に
この一年間を思い起こして、今年の彼に響くものを話し合う
構想して、準備して、試作して、分業する
夫婦ふたりで作って迎える、ひとつ増えたお祝いの日
 
そして…
彼の欲しいものはクリスマスに贈ろう
オモチャはサンタさんから届くという答え
昨年のクリスマスは大成功でした
サンタさんを信じてくれる間は、これでいくつもり
だからと言うわけではないけど、急がすゆっくり大きくなってね
 
text by わきもとえつこ 

細部に宿る… (と言うほどでもない…)

Oct 20th, 2018

日々消費する日用品、食料品
身の回りでこれほど購入回数の多いものはないですよね
私は少なくなってきたら買い足すタイプ
多めにストックがあると、つい余分に使ってしまうし、何より管理が単純明快
買い足すのと使い切るの、さぁどっちが早い?みたいなギリギリの攻防の時には、大事に大事に使ってなんとか間に合わせる
まぁそれはそれで、健全な気がしています

我が家の商品選定は、値段や商品自体の質もさることながら、些細な事をきっかけに心を掴まれ、コレ!と決めているケースが多くあります

それは 見つけた!という喜びだったり
なるほど!という感心だったり
やられた!という潔さだったり

種類も価格も多種多様の中、愛着を持ってコレ!と決まっていると、無駄に迷わなくて助かります

例えば牛乳
牛乳パックの注ぎ口の反対側を開くと、奥に小さく"リサイクルありがとう"の文字
まさに、リサイクルの為に開いた時にだけ目にする場所、そこが心憎い
こちらこそ、そう言ってもらえると日の目を見た気分です…と独り言
ここ数年で多くの牛乳パックに記されるようになったけど、見つけた当初は嬉しくてせっせせっせとリサイクル
すっかり心を鷲掴み

例えば紅茶
仕事中に飲む飲み物は、アイスでもホットでも紅茶が多くて、そんな時はやっぱりティーバッグが便利です
ティーバッグの紙の個包装って、毎回あけては捨てるだけ
それに一般的なティーバッグは、茶葉の量が多くて一回で捨てるにはもったいない気がするのに、取り置いた2杯目はあまり美味しくない
そこで選んでるのが、リプトン ピュア&シンプルティー
個包装されていない分、厳選された茶葉を使用している上に、茶葉の量がちょうどいい1杯分!
答えの出し方がシンプルで合理的

例えばボックスティッシュ
私にとって身の回りの物は〈あるべき場所にある物が、居心地良さそうにしている〉状態が理想的
ティッシュだって、使いやすい場所にポンと置いてある方がいい
ただ、花だったり星だったりの箱の模様が好みでないし、カバーを掛けるのもちょっと違う
そんなこんなで選んでいるのが、ネピアプレミアムソフトティッシュ
真ん中にどーんと、ネピアライン
ティッシュ箱の模様として、紙の老舗ネピアのサインなら納得
堂々としていて好印象

心を掴まれるきっかけは様々だけど、共通しているのは気が利いていること
商品とそれを使う消費者への配慮、そこへのアプローチにハッと気がついて、出た答えに共感する
ちょうどいい加減だから心地よくすんなり入ってくる
絶妙のバランス

あ、家づくりも同じだな…と、ことばにしてみて気がついた今日この頃です

text by わきもとえつこ 

Jul 11th, 2018

西宮市が運営するリサイクルプラザへ行ってきました
目的は子供用自転車の物色
親子3人、自転車を探しに行こう!と意気揚々と向かいました

リサイクルプラザは処理センターへ運ばれた不用品の中からまだ使えそうなものを展示しているところ
必要なものがあれば手続きして持って帰れるんだけど、何より注目すべきはそこで修理ができること
特に自転車については修理工房コーナーが設けられていて、ストックされている様々な部品や工具を使って作業することが出来る

まだ使えそうなものとは言っても誰かの元では不用になった品
子供用自転車なんかは日々酷使され続け、もう悔いなし!と不用品になったのが想像できる姿
サイズを確かめる為にまたいでみるもパンクして動かないし、なんか部品も外れそう
さすがに息子も『新しいのがいい…』とぽつり

彼サイズの目ぼしい自転車があるにはあったけどパンクはもとよりタイヤも溝がないほどすり減っている
タイヤを交換するだけでも結構な分解が必要そうで、やっぱり難易度高いかな…と、とにかく係の方に相談
素人にもできますか?
すると、あっさり『できますよ』のひと言
ストック棚から14インチのタイヤ2本を用意してくれて指示されるがままに分解したり、チューブを外したり
なんともこの作業が楽しかった
もともと工具好きの息子くんは子供用軍手をはめて大奮闘
息子が途中から先生と呼び始めた係の人も、子供が作業することを面倒がらずに待ってくれて彼に向いていそうな作業を指示してくれる
修理が進むにつれて自分の自転車という実感が湧いてきたようです
清掃を済ませて晴れてmy自転車となりました

そのあと自転車屋さんで補助輪とベルだけ買い足して取付
毎日自転車ドライブを楽しんでいます

この自転車良かったね、と息子
だって自分で作ったもんね、と私
自転車に乗ると一度は口にする会話

プロセスって大事だな

text by わきもとえつこ

白ごはん好き一家

Jun 1st, 2018

我が家のお米の好みは、ひと粒ずつしっかりとした食感があり、鼻に抜ける甘みのあるタイプ

おいしく育ったお米を、せっかくだからよりおいしく頂こう!と炊飯環境を見直して以来、その日の分をその都度精米して、土鍋をガスにかけて炊いています
土鍋と言っても炊飯用土鍋(長谷園のかまどさん)
土鍋炊きの味わいを火加減いらずで楽しむことが出来る優れものです

同じお米でも毎日炊きあがりが違うんですよね
食べた瞬間、目が輝くほど抜群においしい時もあれば、まぁまぁな時もある
蓋を開けて、ふっくらとして艶があり、かに穴がぽこぽこ開いていれば、うん、今日は間違いなし!と、にんまり
ごはんが美味しく炊けた日は、それだけで1日が報われた気分になります

目が輝くほどだった日のお米支度を思い起こして、浸水時間が良かったのかしら?水の量がよかったのかしら?
ああかしら…こうかしら…と毎度あれこれ試し、あぁこの感じね!と、少し掴んだ頃には季節が変わりはじめ、気温や水温が変わってきてまたふりだし
だからと言って、水温まで計るのは何か違う気がして、一線を引いています

私は小さい頃から白ごはん好きで、母が炊くごはんはいつもおいしかった
母にごはん炊きの理屈なんかきっと無い
忙しい毎日を切り盛りしながら、肌で覚えた感覚、当たり前の動き
私もそこを目指していきたいな
白ごはんお母さんへの道のりはまだまだ長そうです

実はこんな我が家の炊飯事情にも陰りが見える時期がありました…
息子が生まれて育児中心の時間が必要になり、その合間での仕事と家事
とてもとても貴重になった時間の使い方

今時の炊飯器はコツが無くてもすごく美味しく炊けるらしい…とか、やっぱり予約で炊けると助かるなぁ…とか
そそられつつも悩みに悩んで買えないうちに、時間の流れが安定してきたことで、やっぱり"かまどさん"続行!となりました
更には、白ごはん消費量に伴い"かまどさん2合炊き用"から"3合炊き用"にサイズアップ
多く炊く方が、よりおいしい気がします

2合炊き用は、炊き込みご飯用に配置替え
これまた季節のごはんには欠かせない存在です

text by わきもとえつこ

その前にちょっと前置き

Apr 26th, 2018 

春から息子が3年保育に通いはじめました
これから時々、少し出来た余裕の時間をつかって、日々考えていることや伝えたいことなど、あれこれと綴っていきます

*その前にちょっと前置き
大学を卒業してからLTS設計を開設するまでの約10年間、個人経営の設計事務所に勤めていました
設計事務所ってね、わりと体力勝負の職場なんです
休日返上で仕事をして、徹夜して、仲間と徹夜明けトークをしながら次の日が始まる…みたいな
実際のところ仕事に追われるし、やってもやっても終わらない
客観的にみるとひどい職場環境なんだけど、当の本人は責任を担ってやり遂げていく妙な充実感で、エンドレスに仕事を続けてしまう…といった具合
これ、大学時代からどっぷり染み込んだ感覚です

LTS設計の開設は、図らずもそのどっぷりと染み込んだ感覚を切り替える分岐点となりました
夫婦ふたりで仕事をするようになり、職場と住居を兼ねる生活が始まると、早速話し合いが必要になったのは『ごはん』のこと
もともとお互いに料理を作るのは好きな方で、仕事の隙間ながらも出来るだけ家でご飯を作って食べることを大事にしてきたんだけど、家族で同僚となると、朝、昼、晩、三食一緒
別々の職場に勤めていた頃は、がむしゃらに仕事をする合間にモニターを睨みながら何かを食べていた感じ
それがふたり一緒となると
お腹が空く時間になれば仕事にキリをつけ、テーブルに向かい合って座る
どうせなら温かいものが食べたいし、旬のものも外せない
それよりなにより炊きたての美味しい白ごはんが食べたいよ〜

下準備・作る・食べる・片付ける
これまでの仕事中には無かった余分の時間を確保しなければ…
って、ん?
実働時間は減ったけど、仕事の成果は変わってなくない?
その上、何だか暮らしの質が向上してる

ふたりともが共通して持っている気質
《何事もやるなら本気で!》
2人揃うとやっぱりそっちに向かいます
だってその方が面白いこと知ってるもん

普段の生活を本気で愉しむことが、私たちの住宅設計へのアプローチのようです
一事が万事こんな感じで、LTS設計は毎日を過ごしています


text by わきもとえつこ

タイトルについて

Apr 26th, 2018 

言わずもがな
河井寛次郎さんの名言をいただきました
『暮らしが仕事 仕事が暮らし』

copyright 2019 一級建築士事務所LTS設計

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兵庫県西宮市丸橋町4-2

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